朝三暮四ノート

C氏とT氏のためだけに書くブログ

交通費定額支給で人材は集まるか

先日某郊外ショッピングモールに遊びに行くと店舗入れ替えのため数店舗が閉店していて、その店舗のシャッターには近日開店を知らせるポスターとアルバイト募集広告が貼ってあった。


このショッピングモールは郊外にあり、立地の悪さのためか従業員が集まらないようで、常に求人HPに掲載がありまた毎週のように新聞広告を打っている。
人を集めるのが難しい場所。
だから間もなく開店だというのにいまだにアルバイトを募集しているのだ。


さて、その貼ってある募集広告に目をやると「月額交通費30000円まで支給」と書いてあった。


私は、本当にこの店はアルバイトに交通費30000円も出す気があるのだろうかと疑った。
というのは私の経験から、雇う側はなるべく交通費の掛からない人を好むし(特にアルバイトの場合)、友人の会社では正社員でも交通費25000円まででそれ以上は自腹と聞いた事があるからだ。


一般的な店側の考えは次のようなものだろう。
月額30000円を超える交通費は払えないのでその範囲内で人を探す。
でも交通費は安いほうが良いのが本音。(店側に金銭的メリットがあるのでそれは当然だろう。)
また優秀な人なら多少交通費がかかっても雇いたいと思っている。

 

さてここで広告の「月額交通費30000円まで支給」の意味を考えてみたい。
例えば応募者全員が交通費30000円以上掛かる人々だった場合を考えてみる。
こういう状況になれば、応募者の中から必ず誰かを雇わなくてはならないので月額交通費30000円を払うことになる。
もし、交通費が高くなる(30000円以内であっても)のを嫌って交通費が安い人を雇えるまでは他店舗からのヘルプや派遣で回そうと考えているならば、
広告掲載の交通費は払う気のないものであり「おとり広告」となる。
おとり広告ではないのであれば、広告記載の交通費は払っても構わない金額となり、その金額の限度内ならば店に損害はないことになる。

 

以上で明らかなようにこの広告は月額交通費30000円までは出しても一向に構わないと言っているのである。
それならば、広告に「毎月交通費30000円出しますよ」と掲載したらどうだろう。
つまり、結婚式でのタクシー代のように定額払ってしまうのだ。
そうすると月額交通費10000円掛かる人は残り20000円は自分のものになる。
徒歩や自転車で通う人は30000円丸々自分のものになる。
このように交通費が少ない人ほど所得が増えるため、店の近くに住んでいる人にとってはおいしい話となり近所の人が多く応募してくるのではないか。

 

余分な交通費を払うなんてそんなバカな!と思うかもしれないが、
交通費の限度金額は払ってもよい金額であるからなんら差し支えない。(店側に損失はない)
月に1日しか出勤しないバイトに30000円も払えるか!というのなら出勤ごとに日額交通費1500円などとすれば良い。

 

ところで、店にとっては従業員が近所(特に徒歩圏内)に住んでいるのはとてもありがたい事である。
大雪で交通機関が乱れた場合も、徒歩で行ければとりあえず店を開けることが出来るし、事故や体調不良などの緊急事態にも「2時間だけでいいから店に来て!」と頼みやすく運営リスク管理にも好都合なのだ。
私の提案する方法は近所の人が集まりやすいということを考えてみてもとても有効だ。
さらに、同じ時給ならば(近隣店舗の時給は似たり寄ったり)交通費定額支給で所得が増えるお店のほうが選好されるため優秀な人材も集まりやすい。
従って、店側のメリットは非常に大きいといえる。

 

繰り返すがここでいう交通費限度額は、元々払っても構わないと思っている金額だから交通費定額支給をしてより良い人材が集まるならは得はあっても損はないのである。
私はこういった交通費の支払いをする店や企業を知らない。
人手不足で困っているならこういったファンキーなアイデアも必要だろう。